“備える”を、楽しむ暮らしへ

なぜ人は「突然」買いだめするのか?

南海トラフ地震情報の発表後、人は品切れになる前にと買い占めに走りました。防災用品や非常食などを買い占める人が増え、どんどんと店内に商品がなくなっていく、そして物価高騰になっていく……という悪循環を招いたのは記憶に新しいです。

SNSによるデマが拡散され、恐怖に駆られて買い占める人も多いでしょう。人は頭の中では災害を恐れつつも、普段の生活を繰り返しているうち忘れてしまいます。そんな時にどこかで唐突に地震が起こったりデマが広がったりすると、そうだ、自分の身にも災害が起こるかもしれないから備えておかなければと焦り、思い立って買い占めに走るのです。

この買い占めは、群衆心理によるパニックから起こるもの。一度品薄の情報を耳にしたり店頭の商品がなくなったりし始めると、「今すぐ買っておかなければ」「自分の分がなくなってしまう」と焦って買い占めてしまうのです。買い占めは、本当に必要な人に物が行き渡らなくなりますし、自分自身の精神衛生上にも良くありません。やはり、日頃からしっかりと適切に備えをしておくことが重要なのです。

防災=我慢?「モノ」も「心」も備える防災へ

「防災」というと、怖いことが起こったときに備えておくことという暗いイメージを持つ人も多いかと思います。防災用品も、普段使うものではありませんし、非常食も美味しいイメージはあまりないでしょう。あくまで非常時のみに使うもの、食べる物という認識です。

そのため、非常袋に入れっぱなしになり、気がつけば賞味期限も切れていていざという時に食べられないということも。だけど、防災は本来、もっと身近なものであるべきです。普段使いしながら、いざという時にも使えるのがベスト。どこに非常袋があり、どう使うのか、何が入っているのか、しっかりと家族みんなで把握するためにも、日頃から保存食や防災用品に触れておくことで、「モノ」だけでなく「心」も備えられます。

普段から食べたくなるような、見た目にも美味しさにも妥協しない保存食を揃えてみたり、庭やアウトドアでも楽しみながら使える防災用品を取り入れてみたり。ランチに定期的に非常食を食べて買い足し、賞味期限切れを防ぐ「ローリングストック」もおすすめです。オシャレな防災グッズを大切な人へのプレゼントにしてみるのもいいですね。防災用品や備蓄との向き合い方を一度しっかりと家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。

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