心地よかった春が終わり、空気がすこし水分を含んで、じっとりとした暑さを感じる日が多くなりました。
雨の季節を前にすこし身構えつつも、じりじりとした光には、力強い夏の気配が満ちています。季節の変わり目は、からだにちいさな疲れが溜まりやすいとき。 そんな日に、あえて「辛いもの」をいただいて、思いきり汗をかいてみる。それが、わたしの夏の暑さを乗り切る楽しみかたです。
スパイスや唐辛子の力を借りてじわっと汗をかくと、からだの内側の熱がそっと逃げて、食後にはかえって心地よい涼しさが通り抜けていきます。からだがすうっと整って、暑さだけでなく、日々のちいさなもやもやも、いっしょに吹き飛ばしてくれる気がします。
冷たいものばかりに頼ってしまいがちなこの時期だからこそ、からだをシャキッとさせてくれる「辛いもの」はいかがでしょうか。
暑い日のお昼に。「とうがらし麺」をそうめん風に
忙しいお昼どき、さっと食事を済ませたいときには、シンプルに「とうがらし麺」をそうめん風に食べるのがいちばん。
10分もかからず作れるのに、ちゃんとおいしい。手軽でありながら、しっかりと本格的な辛さを楽しめます。からだが重たくて「何を食べよう?」と迷うときにも、これならさっぱりとエネルギーを補給するのにぴったり。
たっぷりのお湯で茹であげた麺を、氷水できゅっと締めて。冷たいめんつゆでずるずるとすすれば、唐辛子らしい爽やかな辛さが追いかけてきて、からだがしゃきっと目覚めるような気がします。
生姜やねぎ、みょうがなど、お気に入りの薬味をたっぷり入れてどうぞ。
夜の小さな愉しみ。生春巻きと辣油
夏の気配を感じる夜は、ビールを片手に過ごす時間が待ち遠しくなりますね。じっとりと熱気が残るような夜のおともには、ちょっぴりエスニックな「生春巻き」が相性抜群です。
シャキシャキの野菜に、えび、サーモン。色とりどりの食材を皮でくるくると巻いて、味のアクセントに「山猫辣油」を少々。山椒の爽やかで、ほんのり痺れる香りと鰹節の旨みが、シャキシャキとした食感や生春巻きのもっちりとしたおいしさをぐっと引き立ててくれます。
さらにエスニックな風味をプラスしたいときは、「パクパクパクチー醤油」をひとかけ。
口の中に広がる旨辛な余韻を、キンと冷えたビールでしゅわっと流し込む。
そんな楽しみを知ってしまったら、夏が近づくこの蒸し暑い夜さえも、なんだか待ち遠しくなってきませんか?
辛いもの好きの定番、麻婆豆腐に「追い辣油」
辛いものが恋しくなると、真っ先に頭に浮かぶのはやっぱり「麻婆豆腐」ではないでしょうか。そのまま食べても、もちろんおいしいけれど、暑さを吹き飛ばしたいそんな日は、山猫辣油をひとさじ、「追い辣油」するのがおすすめです。
麻婆豆腐の熱々のとろみに、辣油の香ばしさと痺れをひとまわし。ひとくち口に運べば、舌を刺すような刺激があるのに、食べ進めるうちに不思議とクセになり、気づけばお箸が止まらなくなります。
麻婆豆腐にはやっぱり、炊きたてのおいしい白いごはん。ハフハフと熱い湯気を逃がしながら、ごはんといっしょに駆けこむ時間は、たまらないもの。
食べ終わる頃には、からだも心もすうっと軽やかになっているはずです。
「旨辛とんこつラーメン」で、夜を締めくくる
飲んだあとの締めといえば、やっぱりラーメン。季節を問わず、どうしてあんなに惹かれてしまうのでしょうか。暑い時期だからこそ、あえて熱いものを食べて、思いきり汗をかく。それもまた、夏の楽しみ方かもしれません。
選んだのは、佐賀の在来種とうがらしを練り込んだ「唯一味ラーメン」のとんこつ味。濃厚でまろやかなスープに、辣油をひとさじ回し入れます。元々の辛みに、辣油の香ばしさと刺激が重なって。そのスープをすするたび、辛いもの好きにはたまらない、とっておきの「旨辛」が口いっぱいに広がります。
食べ終えてじんわりと汗をぬぐえば、まるでサウナから上がったような「ととのい感」に包まれます。こんな暑さを吹き飛ばす「夜のいい締め」があれば、明日もきっと元気に過ごせるはず。
「辛いは、うまい。」
この言葉の通り、暑さを辛さで楽しみながら、夏を乗り越えていきたいですね。ただ暑さをやり過ごすのではなく、汗をかいて、すっきりと。
お気に入りの「辛いもの」を味方に、夏を迎える支度をはじめてみませんか?
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